どれほど困難に思えるようなことでもやりようによっては達成できる、だから絶対に諦めてはいけないと痛感させられた一年間でした。

○氏名 モーセの村(仮名)
○高校 四田高校(仮名)
○現役
○共通テスト点数
英語 191/200点 (リーディング 100/100点 リスニング 91/100点)
国語171/200点 (評論45/45点 小説32/45点 資料20/20点 古文45/45点 漢文29/45点)
世界史 93/100点
○合格校
早稲田大学 文化構想学部 (一般・四技能) (進学)
早稲田大学 文学部 (一般)
早稲田大学 商学部 (地歴)
早稲田大学 教育学部 複合文化学科
慶應大学 経済学部 (B方式)
慶應大学 文学部 (英検併用)
上智大学 総合グローバル学部 (TEAP)
上智大学 経済学部 経営学科 (TEAP・共テ併用)
上智大学 外国語学部 英語学科 (TEAP)
立教大学 異文化コミュニケーション学部 (共通テスト)
青山学院大学 文学部 英米文学科 (共通テスト)
青山学院大学 総合文化政策学部 (共通テスト・全学部)
○不合格校
早稲田大学 文学部 (四技能)
○資格・特技・部活・委員会活動など
英検1級 中3取得時: CSE 2727 (R674 L706 W727 S620)
高2取得時: CSE 2843 (R697 L850 W624 S672)
高3取得時: CSE 2848 (R764 L803 W647 S634)
日本英語技能検定 奨励賞 (1級を10年以内で3回以上取ったらもらえるそうです)
TEAP 385(R100 L100 W85 S100)
英検1級は中3から高3にかけて3度取得しました。
慶應文学部・立教異文化・上智経済に用いたのは高3取得時の成績です。
趣味が洋書を読むことなのもあって、英語に触れる機会が多く自然と英語力がついたのではないかと思います。
○模試の成績(偏差値)
河合塾
全統共通テスト模試
第1回 英78.9 国69.8 世75.0 早稲田文構A 早稲田人科A
第2回 英76.4 国57.8 世68.9 早稲田文構C
第3回 英70.4 国67.7 世71.8早稲田文構A 早稲田文A
全統記述模試
第1回 英80.0 国74.0 世73.5 早稲田文構A
第2回 英76.3 国64.3 世69.6 早稲田文構B 早稲田文B
第3回 英73.7 国74.6 世77.4 早稲田文構A 早稲田文A早稲田商A
全統プレ共通テスト模試
英70.6 国67.1 世73.3 早稲田文構B 慶應文A
早慶レベル模試
英78.2 国70.9 世72.3 小論文 人文系46.0 経済経営系60.9 早稲田文構A 早稲田文A 慶應文A 慶應経済A
駿台
第1回駿台全国模試
英85.5 国53.8 世65.3 早稲田文構A 上智総グロA
代ゼミ
慶大プレ(文学部)
英57.8 小論50.9 世68.9 慶應文B
模試は自分の得意分野や不得意分野を見極めるのに役立ちました。私の場合、英語が得意で国語が苦手、という傾向が色濃く反映されていました。
ただ、模試の判定はあまり参考にはならなかったと思います。
第2回全統共通テスト模試では文化構想学部でC判定をとってしまいましたが、その時点では過去問で合格最低点以上の点数をとっており、既に相応の学力はついていました。
○勝因
英語が得意で国社に注力できたこと
私は1歳から9歳までを英語圏で過ごし、帰国子女入試を経て授業がオールイングリッシュで行われる中学校に入学しました。帰国子女入試では大学入試レベルの英語力(英検2級〜1級ほど)が求められ、中学入学以降もオールイングリッシュの環境にいたこともあり、中学卒業時点である程度大学受験レベルの英語ができていました。そのため、大学入試対策では英語にはあまり時間を割かずに世界史と国語に注力することができました。
得意な英語を最大限活用できたこと
私が受験した学部の内、大半が英語重視型の配点でした。英語はどこの入試問題であっても基本的に9割以上取れていたので、最大限利用できたことが合格に繋がったと思います。特に慶応経済のB方式や上智経済学部経営学科の共通テスト併用方式などの英語重視・国語非重視型の試験では確実な得点源となりました。
日本語が上達したこと
帰国子女だったこともあって、そもそも高2の夏ごろまで日本語自体苦手でした(本が床に落ちたことを「本が床に突入した」と表現する、など)。このような傾向は帰国子女に多い(らしい)のですが、大抵の場合は日本で数年間過ごすことで改善すると言われています。ただ、自分の場合は7年経ってもなかなか改善しませんでした。高2の秋ごろから正しい日本語を使おうと常に意識するようになると、「日本語のニュアンスを理解する」という基礎的な能力は身についていたようで、すぐに改善しはじめました。
補足: ここでいう「日本語のニュアンスを理解する」とは「彼がリンゴを食べる」と「彼もリンゴを食べる」のような細かい意味の違いを理解することです。私の場合、なんとなく理解していてもあまり注意を払っておらず、日本語がめちゃくちゃな状態でした。
読解力がついたこと
日本語の言語能力がある程度改善したのち、高3の春ごろから日本語文の読解力をあげるために問題演習を始めました。「入試現代文へのアクセス」などの参考書を中心に、本文の要旨を俯瞰的に捉えて、細かい論理構造を丁寧に抑えるよう意識しながら解き進めました。
今思い返すと、当初(高2の夏以前)現代文ができなかった理由は「本文を勝手に解釈してしまい、主観的な感覚で解いていたこと」と、「本文を一つのまとまりとしてではなく、関連性を持たないバラバラな文の集合体として捉えていたこと」だと思います。
本文の要旨や論理構造を客観的に把握するよう意識し始めると、高3最初の模試で偏差値69.8を出し、前年の同時期と比べてかなり上昇していました。それ以降も全体の要旨や論理構造を客観的に把握するよう徹底しました。
語彙力がついたこと
現代文の問題演習を進めるうちに自然と語彙力がつきました。小論文を解くにあたって、語彙力が豊富になったことはかなり有利に働いたと思います。
過去問研究
過去問は夏から解き始めました。基本的に得意な英語は5年分、苦手な国語は7年分以上、世界史は5年分以上解いて問題の傾向を把握しました。
第一志望の文化構想学部の国語ではかなり癖の強い問題が出題されるため、15年分以上解いて徹底的に対策し、自分なりの解き方を体系化し確立しました。
○敗因
疲れて集中力が切れたこと
これは敗因では無いのですが、大きな落とし穴ではあると感じました。共通テストでは最後の英語のリスニング中に疲れて集中力が途切れてしまい、凡ミスを連発してしまいました。このような事態を避けるためにも、以降の試験では昼食をしっかりとったりチョコなどの間食を入れたりするなど、しっかりと栄養補給をしました。また、数多くの試験を受けているうちに疲れた状態で問題を解くことに慣れ、集中力が切れていても一定の点数を出せるようになっていました。
偏った点数の取り方
私は英語で稼いで国語の失点をカバーするという戦略をとっていたので、国語と社会の点数だけで合否が決まる文学部・文化構想学部の4技能型は落ちると見込んだ上で受けました。文化構想学部だけ国語の点数が上振れ、四技能型でも合格しました。
○ 他塾・学校の活用法
国語 河合塾 早大現代文
木村先生の授業を受けました。木村先生の現代文の解き方は「読みつなぎ」という手法や接続詞に着目して本文の論理構造を把握するといったもので、かなり効果的でした。この授業を受けて、勝手な解釈に頼らずに筆者の考えを正確に把握することができるようになったと思います。
小論文 空飛ぶ教室
オンラインの個別指導塾で、主に小論文を添削していただきました。小論文の要約の練習を通じて、本文の論旨を速く正確に、かつ俯瞰的に把握できるようになったと考えています。
河合塾 フェロー制度
慶應経済の英作文をネイティブの先生に見ていただきました。“Firstly”を“Initially”で代用できないことや“I strongly suggest”が矛盾した表現であることなど、多くの細かい指摘をいただきました。この制度を利用して添削してもらったことで文法的にもしっかりとしたエッセイを書き上げられるようになったと感じます。
学校
英語の先生に慶應経済のエッセイや早稲田文・文構の要約を見てもらいました。
○ お薦めの参考書・問題集
「早稲田の国語」
かなり良問が多く、早稲田の国語のレベル感に慣れるために何度か解きました。
Z会「最強の古文」
夏まで古文の対策をあまりしておらず、焦って問題演習用に買った本です。難易度はかなり高く、早慶レベルと言っても過言ではないレベルでした。当然のことなのですが当初は全く解けず、文法や単語など基礎をしっかり抑えてから太刀打ちできるようになったと思います。
東進「世界史一問一答集」
高2の春以降、世界史はこの問題集を多く活用して流れを頭に入れました。9割以上解けるようになるまで使い続けました。
Z会「世界史100選」
3周ほどしました。難易度は比較的高く、一問一答集に載っていないようなかなり細かいことも押さえられました。(アムリットサール事件など)
「頻出英文法・語法問題1000」
高2の夏に3周ほどしました。個人的な感覚だと難易度は比較的低かったものの、満点を取れるまで仕上げることで入試に出される基本的な文法問題に対処できるようになったと思います。
○ おわりに
私は当初本当に国語ができず、高2の際に親に「(国語が難しい)早稲田を目指す」と伝えると苦笑いされました。ですが、最終的に早稲田はほぼ全勝、第一志望の文化構想の国語では9割近くとりました。どれほど困難に思えるようなことでもやりようによっては達成できる、だから絶対に諦めてはいけないと痛感させられた一年間でした。
ゆげ塾に通ったことで世界史自体を楽しんで学べるようになったと思います。一年間本当にありがとうございました。
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